国産の石をはじめ世界各国の石を使用した墓石

①庵治石（産地・香川県）
日本を代表する銘石として安土・桃山時代から使用された記録がある。石質は硬く、研磨による艶の出も良く、庵治石独特の「斑」が浮くのが特徴。石の目により細目・中細目・中目がある。数ある御影石の中でも最も高価な石材である。

②唐原石（産地・福岡県）
福岡県豊津市で採掘される石。石目が細やかで、吸水率も低く、艶の出も良い。淡い桃色を帯びているのが特徴の銘石。

③内垣石（産地・福岡県）
福岡県京都郡で採掘される石。九州を代表する銘石の一つ。石目は細かく上品な青味を帯びた石で、吸水率も低く、艶の出も良い。年間の採石量が少なく希少価値は非常に高い。

④天山石（産地・佐賀県）
濃い青味を帯びた中目がこの石の特徴で、石質は硬く、吸水率も低い、研磨による艶の出も良い。

⑤大島石（産地・愛媛県）
四国を代表する石の一つとして採石の歴史も古い。石はやや青味を帯びており、石質も硬く、研磨による艶の出も良い。石の目・青味の具合により様々な等級があり、最も石目の細かい特級は生産量が少ない。

⑥吾妻みかげ（産地・宮城県）
石目は細かく、石質は硬い。経年変化は少なく仕上がりも上品な石。より細かいものを糠目と呼んでいる。

⑦小呂青石（産地・愛知県））
愛知県岡崎市で産出する石目の細かい石。石質は硬く研磨による艶の出も良い、独特の青味を帯びた石。

⑧中山石（産地・福島県）
福島県田村市から産出する石。非常に特徴のある色合いの石。中目で石質も硬く、吸水率も低い。経年変化も少ない。

①ニューインペリアルレッド
荒目・中目・小目に分かれる。色調は原石によって差異がるため色あわせに注意が必要。大きい原石が採れるため墓石・外柵以外に記念碑等にも用いられる。

②アーバングレー(MD-5)
明るい色目で石質が硬く、吸水率も低い。大きな原石が採れるため外柵にも用いられる。産出量、品質も安定している。

③新アーバングレー(MD-8)
アーバングレーに良く似ているが石目は若干細かく、色調が少し白い。石質はアーバングレーと同等。

④M1-H
インドを代表する緑系の石。石質は硬く、吸水率も低く、艶の出も非常に良い。

⑤幻彩青（バハマブルー）
特徴的な流れ模様のある御影石。色調も珍しく特にデザイン墓に使用され人気も高い。色あわせが難しいため注意が必要。

⑥クンナム
インドの代表的な黒御影石。石種名は鉱山により分かれる。品質は安定していて経年変色もしないことから人気がある。

①G623
古くから輸入され、使用量も多く、石質も安定しており外柵材として使用されてきたが近年、採石中止がいわれている。

②AG98
日本の大島石に似ていることから人気がある石。吸水率は比較的高いが大きな原石が採れるため石碑、外柵に使用される。

③G670
石質は硬く、吸水率も低いため人気があるが、色合わせが難しく注意が必要。磨いても光沢が出にくい、これは中国の緑系の石に共通していえることである。

④万年青
濃い緑が特徴の石。石質も硬く、吸水率も低いが光沢が出にくい。

⑤G663
ピンク色の小目の石で明るい色調のため近年、デザイン墓として使用されることが多くなってきた。色むらも少ないため石塔、外柵共石で施工されることが多い。

⑥山西黒
インド産の黒御影比べると硬度は低い。経年変化により変色をする、また施工時にセメントを用いると灰汁が目立つことから注意が必要。

①栄州（産地・韓国）
韓国を代表する白身影石。白御影石の中でも石質は硬く、磨けば艶の出も良く、吸水率も低い。青味が上品で経年変化も少ないため人気がある。

②SPI（産地・ポルトガル）
一般的に柔らかいといわれる白身影の中で、硬度の高い石で、研磨による艶の出も良いため人気がある。

③オリーブグリーンライン（産地・南アフリカ）
緑の地色に流れ模様のある特徴のある石。デザイン墓用石材として近年人気がある。

④バイオレットブルー（産地・ウルグアイ）
石質は硬く、吸水率も低く、光沢の持ちもよい。難点はキズが出易く流通量が少ないため、完成までには時間を要する。

⑤ブルーパール（産地・ノルウェー）
貝殻のような紋様が浮かび上がる、光沢の美しい石。近年、デザイン墓用石材として人気が高い。

⑥ファイングレイン（産地・スウェーデン）
現在、採掘されている黒御影の中では最高品質の石。非常に硬く、研磨加工には特別な砥石を使用する程であり、光沢は素晴らしい。